夏の札幌を音楽で彩る PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)2021開幕! 

大好き札幌
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2021年7月23日、昨年のコロナによるまさかの中止から待つこと1年。いよいよ開幕です!

こう言うと、巷では”TOKYO2020”なんでしょうが、ボクにとっては ”PMF2021” こちらの方が待ち遠しかった。

オリンピックの開会式の方は多くの方がご覧になったでしょうから、ここでは札幌が世界に誇る「奇跡の音楽祭」復活のオープニングコンサートについてレポートします。

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30周年を迎えた奇跡の音楽祭

PMFが誕生したのは、今から約30年前の1990年6月26日。
20世紀音楽界の最大の巨匠の一人、故レナード・バーンスタインが人生の集大成として札幌に創設した国際教育音楽祭です。

以来、毎年夏の札幌に世界中の若い音楽家が集い、これまた世界中から集まるトップクラスの音楽家たちの指導を受けるという、世界的にも極めて貴重な音楽祭として素晴らしい実績うぃ築き、素晴らし音楽家たちを数多く送り出してきました。

現在は、タングルウッド音楽祭(アメリカ)、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭(ドイツ)とともに「世界三大教育音楽祭」のひとつとされており、アジア随一の教育音楽祭と高い評価を受けるに至っています。

オープニングコンサートでは「PMF30周年記念誌」が無料配布されていて、その冒頭にバーンスタイン自身のPMFに対する言葉が綴られています。 1990年6月26日 の第1回PMFの開会式でのスピーチの一節です。

会場で配られた30周年記念誌

 私は今、再び選択に迫られています。音楽のために、そして音楽を通して人々のために何をなすのがベストであるかと。神から与えられた人生の残り時間を、最初に愛したピアノに立ち返り、ベートーヴェンのソナタ全曲を再び演奏すべきなのか。あるいは指揮者の活動に専念し、ブラームスの交響曲を演奏し続けるべきなのか。それとも作曲に集中して、音楽を、私自身の様々なる音楽を創造すべきなのか。71歳にもなれば人はそのような問題に考えを巡らせるものです。

 そして、さほど迷うこともなく、このような結論を導きました。残ったエネルギーと神に与えられた時間を教育に捧げ、私が知っていることの全てを、次の世代、とりわけ若い世代と分かち合うべきであると。
 音楽についてだけではなく、芸術と人生の関係いついても。さらに、自分らしくあることについて、真の自分を知ること、「自分が何であるのかを知ること」、そして最善を尽くすことについても。
 このようなことについて、できるだけ多くの人々に伝えることが出来るなら、私はとても幸せです。

 そしてこの「パシフィック・ミュージック・フェスティバル」こそが、その目的のために、私が残された人生の全霊を掛けて取り組む事業なのです。

レナード・バーンスタイン PMF1990 開会式でのスピーチから

本来であれば昨年迎えるはずであった30周年は、コロナのために1年延期。
関係者の方々が必死の検討と努力を重ね、オンラインなども駆使しながら、今年30周年のメモリアル開催が実現しました。

本来であれば世界中からアカデミー生と一流のアーティスト・教授陣たちが集まるところですが、クラスは原則オンライン。

日本国内にいるアカデミー生とこれまでの修了生によって「PMFオーケストラJAPAN」を結成し、8月1日までの期間中道内各地でコンサートや演奏会など行います。

7月31日は、恒例の札幌芸術の森・野外ステージでの「ピクニックコンサート」。
青空の下で芝生に寝ころびながらのんびりとオーケストラの生演奏が聴けるなんて、本当に贅沢。世界的にも珍しいコンサートです。
我が家でも子どもが小さい時から、毎年楽しみにしている恒例行事となってます。

【中止】ピクニックコンサート | 野外コンサート | スケジュール | PMF
スケジュールの「【中止】ピクニックコンサート」ページです。

教育音楽祭らしい興味深いイベントとしては、指導風景を鑑賞できる「オープンリハーサル」
オーケストラの音がどのように作り上げていかれるのか。普段めったに見られないリハーサルの様子を鑑賞することができます。

プログラムをリンクしておきますので、お好みの演奏会に是非足を運んでいただき、若手音楽家たちを応援してあげてほしいです。

リスト表示 | スケジュール | PMF
PMFで開催する公演のスケジュールをご案内します。

オープニングコンサート 7月23日(金・祝)

待ちに待ったPMFの再開ですから、もちろん家族全員で行ってきました。7月23日のオープニングコンサート。

そしてもう一つ「再開」したのが、札幌コンサートホールKitara

昨年の秋から大規模改修工事のため休館しており、この日のオープニングに合わせて久しぶりのオープン!
世界の音楽関係者から絶賛されている、Kitaraが誇る世界有数の音色が札幌に帰ってきました。

Kitara & PMF
アジア随一の音楽の都「札幌」が誇る2トップの復活です

演奏の方は、先ほど紹介したPMFオーケストラJAPAN

タクトを振るのは、いま日本で最も人気の若手指揮者、原田慶太楼さん。
2011年のPMFでアカデミー生だった原田さんが、10年後、オープニングコンサートの指揮者として堂々の凱旋です。

曲目は、オールアメリカン。
PMFの創設者バーンスタインをはじめ、ガーシュウィンコープランドとアメリカを代表する作曲家の作品4曲で構成されたプログラムです。

オープニングは、お約束のバーンスタイン「キャンディード」
PMF復活の狼煙はこれ以外はありえませんね。

続いて、ガーシュウィンのピアノ協奏曲
ピアノはアメリカ生まれの三舩裕子さん。
さすがジュリアード仕込みのジャズタッチでバッチリガーシュウィンの世界を演出してくれました。

後半は、コープランドの「ロデオ」からのダンスエピソード、ガーシュウィンの「ポーギーとベス」

映画音楽などでもお馴染みの旋律が次々と軽やかに奏でられる本当に楽しい演奏でした。

原田慶太楼さんの全身を大きく使った躍動感ある指揮に、演奏者はもちろん聴衆もどんどん乗せられて、会場全体がすごく明るい雰囲気に。
コロナ対策で大幅に入場者数を制限していて、見たところ6割くらいの観客でしたが、そうとは思えないほどの盛り上がりでした。

さすが目下売り出し中の原田さん。
PMF凱旋への思いも伝わる熱演。大満足でした!

もう一つ感激したのが、久しぶりに聴いたKitaraの音色。
さすが世界有数と評されるだけあって、まっすぐ伸びてくるクリアな音、それらが鋭くかつ柔らかいタマとなって調和する音色。
一つ一つの楽器の細かな音と存在感。
やっぱり飛びぬけた実力です。

こんな比較の仕方は不謹慎ですが、kitara休館中、札幌文化芸術劇場 hitaru でばかり聴いていましたが、あまりの音の違いに改めて驚きました。

新しい音楽祭のかたち

コロナからの再開に向けてカギとなったのは、やはりオンライン技術でした。

本来であれば世界各地にいるアカデミー生が札幌に一堂に集うのですが、今回はそれが叶いません。
それをつないだのがオンライン。
世界中の講師陣とアカデミー生がオンラインで試行錯誤しながら、貴重な講義を受けています。

また、札幌で開催されるコンサート・演奏会の主なものはオンラインで有料配信も行われます。
加えて、本来来札する予定の世界各地の一流教授陣が、ウィーン、ベルリン、アメリカからそれぞれ「PMFファカルティ・デジタルコンサート」を配信します。
これらは「オンライン視聴券」を購入して楽しむことができます。

PMF2021 デジタルコンテンツ | ギャラリー | PMF

札幌市内のホテルやレストランなどでは、これらのスクリーン映像を提供するイベントを企画しているお店もあるようです。
食事やお酒を楽しみながらPMFの演奏に触れるそんなカジュアルな機会が市内のあちこちで提供されると素敵ですね。

最後にもう一つ新しい大事な試みを紹介させてください。

オンライン等を駆使して新しい音楽祭の形を模索しているPMFですが、そのために必要な資金確保は容易ではないと思います。
通常の興行に比べるとチケットの単価も低くならざるを得ないですし、現状ではスポンサーのメリットも限定的になってしまいかねないでしょう。
そのためPMF実行委員会としての収入減は当面避けられませんし、新たな音楽祭を創り上げていくうえで大きな課題だと思います。

この逆境を乗り切る一つの手段として、クラウドファンディングが展開されています。

音楽祭の再開に向けたクラウドファンディング | 楽祭の再開に向けたクラウドファンディング | PMFを応援する | PMF
音楽祭の再開に向けたクラウドファンディング | 2020年の中止を経て再開するPMFの事業に幅広くご支援いただくクラウドファンディングを実施中です。

アーティストのお宝メッセージや札幌の観光やスポーツなどともタイアップした返礼なども用意されているようですし、それより何より、札幌の貴重な至宝であり、世界・人類の財産ともいえるPMFを未来に発展させていくためにも、ボクは応援していきたいと思います。

オリンピックの興奮に溢れる今年の夏。
PMFが提供する音楽の夏まで一緒に楽しめるボクたち札幌人は幸せです。

コロナに負けない素敵な夏を過ごしましょう!

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