Merry Christmas!! あなたにとってのクリスマスソングは?

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メリークリスマス!

ここ札幌は、まさにホワイト・クリスマス!
近年では珍しいくらいクリスマスらしい雰囲気のクリスマスです。

昨年はコロナ自粛の寂しいクリスマスでしたが、今年は適度な雪にも恵まれて「ホワイトイルミネーション」も「ミュンヘン・クリスマス市」もほぼ普段のとおりの華やかさを取り戻し、多くの人で賑わっています。

ところで皆さんにとって、クリスマスソングといえば何ですか?

ジングルベル
きよしこの夜

それとも山下達郎とか、
はたまたマライアキャリー

それともやっぱり第九ですかね?

皆さんそれぞれ自分にとっての最も印象深い、大切な”My Christmas Song”があるんじゃないかなと思います。

で、ボクにとってクリスマスソングといえば・・・

ボクにとってクリスマスソングといえば、“Let it be”
皆さんご存じ、ビートルズの名曲ですね。

なぜかって?

ボクにとって一番苦しかった頃に、救いとなった言葉の一つが “Let it be” なんです。

今から10年ほど前、このブログのプロフィールにも触れてますが、人生の中で味わったことのないほどの挫折と”人間”の本質を痛感させられ、まさにどん底の中にいました。

そんな自己否定と対人恐怖の極みにあった日々の中で、藁にもすがるつもりで門をたたいた教会でのクリスマス。

12月24日の晩、大勢の人が集まり、厳かながらも賑やかに執り行われたイブの礼拝。
そこで神父様がおっしゃいました。

「また明日の朝、皆さん共にクリスマスを祝いましょう。」

翌25日も、朝と午後にクリスマス礼拝が予定されており、ボクは朝の礼拝にまた足を運びました。

イブの賑わいが噓のよう。
礼拝堂にはボクともう一人女性の信者の方が来ているだけ。
神父様とたった3人だけの礼拝でした。

そんなささやかな礼拝で、神父様の「クリスマスの朝を、中川さんと○○さんととも平和に迎えられたことに感謝します。」というようなお言葉で始まったお説教。

内容は、「ルカによる福音書」に記された、聖マリアの受胎のシーン。
イエス・キリスト生誕にまつわる、まさにクリスマスにふさわしい部分です。

突然目の前に降りてきた天使に、男の子を身ごもると告げられたマリア。

処女であった彼女は、あまりにも突然で不自然で、そして何より結婚を間近に控えたマリアにとってはあまりにも不条理な天使のお告げに不安と疑問を返します。

そんな彼女に、天使は「神の子」を授かることを諭します。

それに対してマリアが自分の使命を受け止めて発する言葉が・・・、

“I am the servant of the Lord, let it be to me according to your word.”
(私は主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように。)

ボクはこのビートルズの名曲であるこの“Let it be”という言葉を「あるがままに」という風に理解していました。

「困難や苦しみの中にいる時でも、誰が何と言おうとも、あなたという人間にはあなたの価値がある。だからあなたらしく自信を持って”あるがまま”でいていいんだよ。」
こんな風に解釈していたのです。

でも、ポールマッカートニーが引用したこの聖書のシーンの言葉について神父様がお教えくださったことは、少しニュアンスが違ったのです。

「お言葉どおりこの身に成りますように。」

人生には様々な試練があります。
様々な不条理があります。
納得できようができまいが、それらは容赦なく小さな我が身に降りかかってきます。

それらについて、他人の意思や評価がどうであろうが、また自分自身がどう受け止めようが、主(人間にはどうにもならない「大いなる存在」≒「神」)の意思を信じ、主から託された使命として身を委ねる。

小さな自分なんかには、その時々起こっていることはよくわからないし、辛いことかもしれないが、人知の及ばぬ大いなる存在が自分を選んで託してくれた使命として受け止めていく。

こういう素直で無心な姿勢が、聖マリアの受胎のシーンが語る聖書の教えであって、ポールマッカートニーの歌詞の中では”wisdom”(知恵)と表現されているものなんだと。
そんなようなことを、あのクリスマスの朝、神父様が優しく静かな口調で、しかし確信と情熱を持って、ボクに語り掛けてくれました。
自己否定の極みにいたボクに。

あの10年ほど前のクリスマスの朝の “Let it be” が、ボクを大きく変えてくれたんだと今でもつくづく思います。

そもそも、失意の中であの教会の扉を叩き、クリスマスの早朝、集まる人も少ない時間であってもそこを訪れてしまった・・・。

そのこと自体に“Let it be”を感じざるを得ないのです。
神が託してくれた使命に自然に引き寄せられていく・・・。
まさに 「お言葉どおりこの身に成っていった」 という風に思えるのです。

あれから10余年経った2021年のクリスマスイブ、自宅で家族とともにささやかなディナーを楽しめていることに、小さなケーキとワインでゆったりとした時間を過ごせていることに心から感謝です。

そして、ボクにとってのクリスマスソングとなった “Let it be”に 。

Happy Merry Christmas!!

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